最優秀賞 吉岡あずさ

 
   
   

新・銀座駅−対比と重層−

「駅」の機能を持ちつつ、人の集まる場所に。「銀座」という街の個性を生かしながら、「歴史」と「最先端」を感じる空間に。
伝統(格子・紋様・木目・和紙等)、先端(デジタルサイネージ・ガラス等)、銀座(柳、街並み、銀座線車両カラー)のそれぞれの要素を抽出し、「対比」、「重層」させることで空間を構成し、銀座線リニューアルコンセプト「伝統×先端の融合」と「銀座」の街とのつながりを表現しました。
また、地下のプラットホームから地上の上屋には、銀座線の車両カラーであるレモンイエローをポイントで使用し、人々を導きます。

※「レモンイエロー」は、現在の東京メトロ銀座線が「東洋初の地下鉄」として1927(昭和2)年に開業した当時、その車両1000形がまとっていた色で、2012(平成24)年に登場した銀座線の最新車両1000系もその色を継承。「銀座線」を象徴する色。

また、銀座のまちを「歴史と最先端が混在する街」ととらえ、歴史と最先端の対比によって空間を再構成し、「銀座のまちの地下1階」としてコンコースに銀座の街を新たな形で再現します。
具体的には、片側の壁面を格子状のショーケースとし、創業100年以上の店も多い銀座の商店から協力を得て物品を展示します。そして、その反対側のデジタルサイネージの壁には、最先端の情報を表示、めまぐるしく移り変わる時代に対応し、「銀座ショールーム」としての役割を持たせます。
このように時代に流されない日本の伝統、銀座の文化を、また一方で、最先端の銀座の情報を知る"きっかけ"となる場になれば、と思いました。